10月6日、宅間孝行が手掛けるタクフェス第10弾となる『ぴえろ』のゲネプロ公演が行われた。
サンシャイン劇場で公演される今作は、おまぬけ泥棒コンビの沢木(宅間孝行)とヤス(佐野和真)がW主演をつとめ、東京下町蔵前の寿司屋『すし政』を舞台に涙あり笑いありのドタバタコメディを繰り広げる。
公演後に出演者全員でのダンスショーを行うなど、観客を楽しませる工夫が随所に散りばめられた宅間孝行の意気込みが感じられる舞台であった。
宅間は「(ぴえろは)僕にとって大事な作品。新しいメンバーでお披露目できるのが楽しみ」と語り、「最近はガンガン号泣できる泣ける作品が求められている中、本流から外れているかなと思った。しかし、以前ぴえろを観た お客様からの熱い再演要望があり、僕も好きな作品でやりたかったから今年選んだ」と今回の再演の経緯を話した。
W主演の佐野は「今は緊張3割、楽しみ7割くらい。明日を迎えることが楽しみ。」と10月7日からの本番公演に向けての心境を語った。
また、今作の主演・脚本・演出の宅間については「サウナのような人」と例え、「稽古中は厳しく、熱い人。でもそこをでるとスッキリして、また行きたくなる。」と宅間の稽古を評した。
インタビュー中は刑事・ヤクザと2役を演じるハマカーンの浜谷健司や『すし政』で三戸なつめと姉妹役を演じる鈴木紗理奈が場を盛り上げ、終始笑顔が絶えない現場となった。
また『ぴえろ』は充実したスピンオフ作品も見どころ。エイベックスエンターテインメントがプロデュースするYouTubeチャンネル『plus a/プラスエー』やTikTok『takufes』で公開されており、出演者が総じて「スピンオフを見てから舞台を見た方が面白い」と話していた。
タクフェス第10弾『ぴえろ』は10月7日(金)〜10月16日(日)東京池袋サンシャイン劇場公演のほか、仙台、青森、福岡、札幌、大阪、足利、名古屋と12月までに全国を巡業する。
宅間孝行率いる出演者全員が体当たりで稽古し、観客を楽しませることを徹底的に考えつくられた下町コメディ『ぴえろ』、必見である。
(文:桃木ひかり・写真:山岸一之)
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