宮野真守が『HUMAN LOST 人間失格』公開記念 初日舞台挨拶に登場!

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11月29日、TOHOシネマズ新宿にて行われたアニメーション映画『HUMAN LOST 人間失格』公開記念 初日舞台挨拶に主演の宮野真守、監督の木﨑文智、原案脚本の冲方丁が登壇した。

「みなさんこんばんは!」と宮野が会場に声をかけると客席からもこんばんはという声が返される。「ついに日本で初日を迎えられたことを嬉しく思います。よろしくお願いします!」と挨拶した。 

『HUMAN LOST 人間失格』は日本が誇る文学作品の1つ、太宰治の『人間失格』を原作にした変身ヒーロー物という大胆なSF作品だ。

キャラクターやこの作品の誕生について、基本的には太宰の原作から離れすぎないようにキャラクターを作っているので原作を読んだ方でもそこまで違和感ないとしつつもラストだけ違う事を匂わせた。

今回のシナリオ脚本の冲方は「人間関係を崩さずに書いた。文学は人間関係で出来ているからそこを崩さないように気をつけた。」と語る。

また、シナリオ原作にもかなりの時間がかけられたようだ。主人公の大庭葉蔵の人間像が完成するまでにかけた時間はおよそ2年。この日本文学をSFにするにはどうすればいいのか、「人間全部失格にしよう!」という発想が生まれ、その中で1番失格してる葉蔵が生まれたという。

「僕の中で葉蔵像はですね、 世界観はガラッと違うけど精神性は原作の葉蔵のように誰にも相談できない鬱屈とした悩みを抱えている。偉大な原作もあったので構築はしやすかった。」と、宮野は今回の役に対して語った。

今回はプレスコ撮りという手法を用いたため役者の生の表情がそのままアニメになっているのが見どころだという。一つ一つの表情がとても細かく作られているという。

これについて宮野は「面白くて嬉しい。心のキビや些細なものが声に乗るように気持ちを埋めてるつもりなので、そういった所を汲み取ってもらえるのは凄く嬉しい。」と、役者冥利に尽きるといった表情で答えた。

宮野を初めとする豪華声優陣の感情とアニメーションの表情のリンクは見どころの1つと言える。 更に、この作品の見どころをネタバレにならない程度に語っていただいた。

まずはなんといってもアクションの凄さはこの作品のキモ。アクションのCG化はとても大変らしく、「最初はやるなって言われました。でも、実際完成したら驚く内容になっている。クリエイティブ魂を感じました。」と木崎。

また、冲方は「太宰作品はどうしても死が付きまとう。死があるということは誕生がある。それがヒーローとしての誕生。」 「これ、変身ヒーローものですからね!」と言った宮野は劇中の変身のポーズをマイクをお腹に突き立て「変身ポーズはジャパニーズ切腹なんです!」と説明。

そして葉蔵は変身の度に服が消失するらしく「葉蔵は全裸になりがち。必然ですけどね。ただ、CGだとこの洋服ありと無しとを作るのがすごく大変らしく、これも「やるな!」と言われたんです。どんどんやっちゃいけないことを沢山やって完成させました。(笑)」と話す木崎に「どんどん失格していきましたね。」と冲方からのツッコミが入り会場は笑いに包まれる。

最後は登壇者からのメッセージで締めくくることに。

宮野「本日、ついに皆さんに見ていただけます。本当に斬新な企画だなと思ってこの作品に参加させて頂きました。こういう形でアニメーションを作ることでどんどん可能性が広がっている。世界に日本の文化としてアニメーションがこれだけ尊重されていて、求められていて、認められていることを感じましたし、そこに日本の文学だとかワビサビだとかを注ぎ込むことによって、また日本の文化として伝えられるんじゃないかなと思いました。その中で僕も芝居で何か伝えられるように全力で魂を注ぎ込んだので皆さんにも感じ取って貰えたらなと思います。」 

冲方「今回の作品では閉塞的なリストピアが描かれている。でも、その閉塞的なところではなく閉塞から突破できるんじゃないかという高揚感を、楽しんで欲しい。」 

木﨑「古典文学とSFという前代未聞な作品です。みんなが予想できない方向に話が進んでいくので最後まで楽しんで欲しい。」

と、それぞれ語り、 3人は大きな拍手に包まれる中、舞台を後にした。


(文:谷利沙紀・写真:山岸一之)

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